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『血の婚礼』関連 ①

2011.07.30

7月に入ってすぐの火曜に展示替えをし、今回が全作初めての公開ということで出てきたガルシーア・ロルカの挿画本《血の婚礼》ですが、どうもボードレールに続きなかなか人気のようですね。こちらは10月半ばにはまた展示替えをし、次回はフランソワ・ヴィヨンの《詩集》になりますのでまだご覧いただいていない方はぜひお見逃しの無いようにお出かけくださいね。
さてさて、そんなこんななので今日はロルカの挿画本についてちょっと書きます。まず、登場人物はたった一人を除き全員が個人名ではなく役柄名(花嫁/息子/母親/…など)です。ロルカは劇作家でありこの作品もそうした作品のため、冒頭にはこれらの登場人物の一覧紹介ページが設けられています。何だかちょっと面白いですね。でもこれは各国の翻訳本も挿画本も同様です。

タイトルの《血》というのは(私は何か恐ろしいものを想像していましたが)"家族"や"一族"を象徴しているようです。ストーリーはいずれまたしっかりご紹介しますが、筋としては『…結婚を控えた若い男女がいて、男の母は夫と男の兄(長男)を殺した一族を深く恨み憎んでいたのだが、花嫁の昔の恋人がその血を持つものであったためにこの結婚に不安を募らせている。そして挙式当日、若い男女は互いに結婚を望んでいたはずだったのにこの昔の恋人の登場によって花嫁の心が乱れ、ついには二人で逃避行となり、追いかけた花婿と昔の恋人は戦い、共に死を迎えてしまう…』といった感じ。ただし劇中では時折、死を象徴する乞食の老婆が右へ左へ、月も謳い、メインキャストを囲む複数の女性や娘たちそれに村の人々や木こりたちも度々唱います。…つまり、この劇では昔の恋人の姑が孫を腕に抱いて唄う子守唄から始まって沢山の『うた』が劇中では流れていきます。(つづく)