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『遊*ASOBU』

2007.02.09

昨夜まつもと市民芸術館さんの実験劇場で観せていただいてきました。世田谷パブリックシアターから発信されたJosef Nadjによる振付・演出の公演ですが、2006年アヴィニョン・フェスティバルのオープニングを飾ったそうです。入場時いただいたパンフレットにも日仏国際共同制作公演とあり、更にタイトル下には小さくpiece de Josef Nadj en hommage a Henri Michaux。ジョセフ・ナジとアンリ・ミショーの繋がりとしては共に美術にも通じる多才な芸術家。(ミショーは千葉県習志野市に自宅の一部を解放した個人美術館があるんですね。)
今夜のダンサー(体現者)は20名。東洋と西洋のそれぞれの良さをさりげなくはみ出させ匂いを発し、幅広い灰色と吸込み覆い尽くす様な黒で統一された空間と衣装の中で光と影に包まれ、時に3次元から2次元へ移行し蠢く未知の生物になり、また時折意味のない言語を創り出し、また能を覗かせ叫ぶ。更には何気なく美しいアシンメトリーを創り出す、その構図と個々の形の素晴らしさ。


こうしてナジが持つミショーの世界を観ていて、私はなんだかそこに在るすべて(異色の老人も左を向いていた鳥の存在感もステージの隅の生演奏も皆が呼吸する大気の粒までも)がとても遠くて、けれど同時に目の前に在るという奇妙な感覚を味わっていました。
久しぶりのコンテンポラリーダンス、やっぱり楽しかったです。ありがとうございました♪