個別記事
野菜篭の想い出
2008.05.12
春期企画展『Nature morte(静物画展)』の中では作中に描かれた野菜篭(ジャンセン氏から直接譲り受けたもの)を始め、彼自身が実際に使用していた絵筆や画材等も資料展示として合わせて公開しています。
ところでこの作中の野菜篭をご覧になって、涙を流された方が以前おられたのでした。
そこで控えめに伺ったところ、日本にお嫁にいらしたそのフランス人女性も母国の家庭で同じ篭をお持ちだったそうで、おばあちゃまがとても大切にされていたのだとか。そしてその篭にまつわる想い出の数々をお話しくださったのですが、この篭の作品を目にされた時にそれらがその方の脳裏を駆け巡り、懐かしさと優しさに親近感を憶え心が溶かされました…といった素敵なお話しでした。
誰にでも少なからず、想い出や記憶のカケラが存在しています。それはきっと、温かく感じられるものヒヤリとさせられるもの…様々です。私はその時からこの作品たちや篭を目にする度に彼女の温かい涙がすぐそこに感じられるようで、ふわりと温かい気持ちに包まれるように感じています。
そしてまた、幼少の頃より当たり前にアートが身近に存在する欧州の方々の作品に対する親近感を、やっぱりとても素敵だな…と想います。
皆さまも当館にお出かけの際にはこういった資料展示も是非あわせてご覧いただけたら…と思っています。
その他の最新の記事をみる
-
2025.12.01
-
2025.11.04
-
2025.10.08






