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綺麗な花は山に咲く…
2013.05.01
今朝いつも通り出勤したら、館の建物入口に山桜の絨毯ができていました。南側に続いて、ここ2〜3日少しずつ散り初めていた北東側の山桜も昨日の閉館〜今朝までの間で随分花びらを落としていたようです。
山の花はいつもこうして静かに咲き、静かに散ってゆきます。彼らに園芸種のような華やかさや香りの高さはありませんが、楚々としたその姿勢に真実の美や自然の素晴らしさを感じずにはいられませんね。
さて。
「綺麗な花は山に咲く」という言葉は諺だそうです。本当に美しいものは高い山に咲いていることから「本当によいものや価値のあるものは、却って人の気づかないところにある」といった意味だとか。この春開催中の同タイトルの3館連携企画展では、偶然にも3人の作家の描いた「ひなげし」が揃っています。ムッシュ ジャンセンは油彩と石版画に、宮芳平氏は油絵に、そして高橋節郎氏は漆芸屏風絵に、それぞれこの花を見た気持ちを残しています。ひなげしというのは線の細い茎にふんわりと広がる花ですが、3館を巡ることでそれぞれの作家が捉える特徴にもご注目いただけると更に面白いかも知れません。そう、ひなげしと聞くと例えばモネ作品を思い起こされる方もいらっしゃるかも。こうして画家たちを魅了し続けるこの花の魅力も、それぞれの作品から探ってみてはいかがでしょうか。
(*オルセー所蔵のモネのひなげし情報はこちらをご覧ください)
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