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美女と仮面

2015.04.16

今年度の常設展示で、久々に《美女と仮面》が登場しています。
こちらは当館においては《王と女王の舞踏会》と並び(マスカレードシリーズの中では)大きな作品です。
マスクシリーズのファンの方々には小作品であっても喜んでいただけますが(…例えば画家本人も「私は若い頃からとにかく大きな作品が描きたかった」とおっしゃっていただけに、)大作というのはやはり見応えがあります。作品の世界観を体感し易くなるのかな?と思います。
実は今回、この作品でご注目いただきたいのが『白』なんです。
全体的に黒っぽい背景の中に浮かび上がる仮面の人々…というのがこのシリーズの基本的スタイルですが、では人物たちはなぜ浮かび上がって見えるのでしょうか?この秘密が、実はこの『白』でした。(印刷物やデータにしてしまうと質感が損なわれてしまうため、この写真ではわかり難いかも知れません。)山形美術館の館長さんのお話を聞かれた方はご存知かも知れませんが、ご存知ない方にはご来館時にぜひお声がけ頂ければもちろん紹介させていただきますv。まずはじっくりご鑑賞いただいた後に…笑。

そして今年度の展示テーマは『光』です。
もし皆さんが『光』を描くなら、使う絵の具は何色ですか?…色だけではありませんね。画材の使用方法も絵筆の使い方も、独自のやり方を追求し実践することで彼の感じた『光』を見せてくれました。二階の第3展示室にあるガラスケースの中には、彼が実際に使用していた画材を資料として展示しています。じっくりご覧いただければ、こうした秘密も明らかとなることでしょう。

そしてお帰りの前にはぜひ、皆さんの美女と仮面の物語を私たちにお聞かせいただけたらとても嬉しいです。