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企画展から..

2016.10.02

こちらなんだか随分御無沙汰していてすみません(>_<。色々と書きかけている記事もあるようですが、時間がたちすぎているのでそれは後日こっそり公開するとして(笑)...今日は企画展作品の紹介をしてみようと思います。

まず、今年度の企画展は装飾美術とジャンセンといった切り口で展開しています。すでに2回目の展示が終盤となっているので何度かご覧下さった方も多いかとは思いますが、念のためこの説明から.。
ジャンセンは画家として身を立てる前に商業デザインの世界に身を置いていました。この頃の経験を活かし、展覧会のポスターもその都度版画で刷って製作していました。これは自身の展覧会だけでなく、美術館で行われた集団の展覧会(時代の証人画家展など)でも依頼を受け度々製作しました。
自身の展覧会(個展)では、もしその展覧会で新しくお披露目となる版画作品があればその原版をも時には活用しており、そこに文字をのせてポスターとしていることもあります。しかしこの際、版画作品だからこそ可能な色の交換なども行っていて、時として大幅な変更も行われています。(写真1参照)...同じ図柄でも色が変わるとその印象が大きく異なりませんか?面白いですね。けれど例えば《デッサン展》という展覧会のポスターを用意するとき、新しくお披露目になる版画作品というものは存在しなくなります。その際には、その展覧会のためだけに描きおろした版画を使いました。つまりそれは販売されることのなかったかった版画作品ということになります。
こうした貴重な資料を当館では画家本人がアトリエにしまっておいたものを直接譲り受け保管しており、これまでも時折公開してきました。80年代頃からはほとんどが版画ではなく印刷されたポスターとなるのですが、それでもやはり時には版画で作成しています。ジャンセン作品の構図の秘密も、こうしたデザイン的な要素から見取ることができます。
今回は特別に、順次展示する作品のうち8種類のみを販売用に数量限定でA3ポスターにしました。お出かけの際はぜひショップにもお立ち寄りいただき、展示期間外となってしまっているデザインのものもご覧になってみてくださいね。