2012年度展示テーマである『祈り』に繋ぎ、今年度後半の企画展は『ぬくもり』です。ぬくもりというのは…大きな熱源ではなくて、ささやかであってもホッと出来るようなあたたかな熱です。
誰しも一度は『誰か』や『何か』の、こうした『ぬくもり』を感じたことがあることでしょう。そしてそのぬくもりを憶い出すとき、同時にそのときに感じた沢山の感情が沸き起こるのではないでしょうか。

ジャンセン氏が生涯において多種多様な翳を見つめて描き続けることは、大変大きな意味を持つ彼の中心的テーマでした。しかしその翳のすぐ横には、必ず作中にまで塗り込められる画家自身の心が在ります。言葉として発せられずとも、体感せずにはいられない彼の鋭い眼差し、そして優しさ。それこそが、私たちに見せてくれる彼のぬくもりなのではないでしょうか。

一心に生き続ける「いのち」が顕す、特別ではないけれど誰もがきっと忘れていない、そんな「ぬくもり」を当展では感じていただけたらと思っています。

期間：2012年7月11日(水)～2013年3月3日（月）
時間： 7〜11月 9:00〜17:00／12〜3月 10:00～16:00
休館：火曜（祝日と８月は全日無休）
会場：第3展示室
料金：通常入館料のみ